|
|
Acknowledgments 利茶土ミルグリム 2005 知命 記念展
会期/平成17年10月19日(水)〜25日(火) 会場/島屋京都店6階美術画廊
|
|
|
ごあいさつ
このたび島屋京都店では日本とアメリカの両国で茶陶作家として活躍される、利茶土ミルグリム先生の新作展を開催させていただくはこびとなりました。「知
命」とは、論語の─五十にして天命を知る─の意から50歳の異称で、今年は秋に50歳を迎えられる先生の記念すべき節目の年にあたられます。本展では知
命記念として、昨年鵬雲斎大宗匠がご命名されましたアメリカ・ボストン郊外の「今古窯」と、京都府日吉町の築窯20年になる利茶土窯で制作された茶陶作
品をそれぞれ50点ずつ発表されます。清秋のひととき、新世紀にふさわしい新鮮で爽やかな先生独自の茶陶の世界を、何卒ご高覧賜りますようご案内申し上げます。
平成17年 秋 島屋美術部
感謝を込めて
歴史の古い日本で50年(半世紀)は、決して長い年月とは言えません。盛大な誕生日のお祝いは60歳になってやっと始まるのです。私の母国アメリカでは
、50歳は特別な誕生日の一つに数えられています。きっと過去を振り返り、将来を思い計る人生の頂点と見ているのでしょう。
私の場合、この秋の50回目の誕生日はまさに特別な意味を持っています。陶芸の道に入って30年、日本での生活25年、「利茶土窯」築窯から20年、アメリカ
との往復が始まって5年と大きな区切りの年なのです。
自身の内なる声に素直に従い、人生行路のあちらこちらで出会った方々に導
かれて、ここまでの道程を辿ることが出来ました。目差すところは遙か彼方でも、常に新しい茶陶の創造をという思いが一日一日の前進を可能にしてくれまし
た。もしかすると今こうして日本とアメリカに半分ずつ暮らす生活は、自分の運命なのかも知れません。いずれにしてもこのような機会を与えられていることを有難く思っています。
この展覧会では、作品の50%は京都北西にある利茶土窯からで、あとの半分はアメリカのボストン郊外コンコードにある工房からの作品です。こちらには「今古
窯」と表示してあります。2004年に鵬雲斎大宗匠(15代裏千家御家元)に命名いただきました。窯名は漢字で今と古もしくは現在と過去の意で、読みはコンコ
ードに呼応しています。伝統を踏まえた上で新しいスタイルを追求している自分の仕事をも表しています。同じように利茶土の名そのものも不思議なほど読
みと意味が重なります。鵬雲斎大宗匠から頂いたこれらの窯名は単なる偶然の一致というよりは、何か私の運命そのものと感じます。「五十にして天命を知
る」とあるように、知命の年になりますますこれが自分の歩むべき道、という思いを強くしています。
今古窯からの新作品は、特に皆様の目に新鮮に映るものと期待しています。
利茶土窯の伝統的でユニークな作品と斬新な今古窯作品の両方をぜひお楽しみ下さい。
2005 年 Richard Milgrim  
|